スタイリッシュで機能的なシューティングブレーク
ミニクラブマンは、クラシックミニに用意されていたシューティングブレーク(ステーションワゴン)です。荷室のりやーゲートは観音開きで、これもクラシックミニからの伝統になります。
ボディは意外にも大柄で全長は4270mmに収まりますが、全幅は1800mmに達します。5ドアと比べて270mm長くて、75mm幅広くなっています。ホイールベースも2670mmなので、ミニ5ドアを105mm上回ります。
しかも、ボディ形状が水平基調で、ルーフも後方までまっすぐ伸びているので、実車を見ると各部の寸法以上に大きく感じます。運転席に座っても少し見えるボンネットがワイドな印象を与えます。
ミニらしらさがないと言えるかもしれませんが、今ではミニも一種のブレークランドになり、小さな車＝ミニとは限りません。フォルクス(国民の)ワーゲン(自動車)も、かつては、文字通り大衆車のメーカーとされていましたが、今では上級セダンも手掛けていますよね。
ミニクラブマンでは、「これがミニなのか？」と感じさせるミニが作ったミニらしくなさが特徴かつ特長です。まず、車両の動きがとても落ち着いています。ホイールベースまで含めて、プラットフォームを共通化したBMW2シリーズ・アクティブツアラーに近いです。
例えば、ハンドルを切り始めたときの反応は正確ですが、機敏な印象を抑えています。そのため、ミニクラブマンはスポーティー感覚が薄く、とてもリラックスできます。操舵感は自然な印象で、後輪がしかりと踏ん張ります。全高が1500mmを下回り、ワイドなボディとの相乗効果で、安定性は良好です。
乗り心地はクロスオーバーを含めたミニ・シリーズで最も柔軟で快適です。ホイルベースが長いため、前後方向の揺れが小さく、足回りも柔軟な設定です。内外装のデザインはミニでも、機能はコンパクトとミドルサイズの中間的なワゴンで、ミニ5ドアが狭苦しい方には、クラブマンはおすすめです。
オススメグレードは、クーパーDクラブマン
車両重量が1400kgを超えるので、1.5リットルガソリンでは物足りないと予測されます。そこで、2リットルディーゼルのクーパーDを選ぶのが良いです。1.5リットルのクーパーに比べると、価格上昇は20万円になります。
クリーンディーゼルターボは、実用回転域の稼働力が高く、ディーゼルのわりに静かに仕上げられています。しかし、それでも、ガソリンに比べると、ノイズは大きく、高回転域の吹き上がりは鈍いです。ディーゼルターボは実用回転域の稼働力が高く運転しやすいです。
しかし、ディーゼルに不慣れなユーザーは、この運転感覚を確認しましょう。
ディーゼルエンジンが好みに合わない場合は、1.5リットルガソリンターボのクーパーも試乗すると良いでしょう。このエンジンは基本的にはミニと同じですが、クーパーはセッティングが異なり、動力性能が高められています。
また、コンパクトな車種から乗り換える場合は、1800mmの全幅が気にならないかを確認しましょう。車庫入れを試すのがオススメです。
内装ではインパネのデザインが個性的で、視認性や操作性を確かめましょう。居住性はミニ5ドアと後席を比べると、クラブマンの広さが分かります。
観音開きのリヤゲートは操作性が独特で新鮮です。ボディがワイドだから、荷室の床面積が広く、全長が短い割には収納性に優れています。
ラインナップ
・1.5l直3DOHCターボ FF 6速AT ワンクラブマン 299万円
・1.5l直3DOHCターボ FF 6速AT クーパー クラブマン 358万円
・2l直4DOHCターボ FF 8速AT クーパーS クラブマン 404万円
・2l直4DOHCターボ 4WD 8速AT クーパーS クラブマンオール4 430万円
・2l直4DOHCターボ 4WD 8速AT ジョンクーパーワークスクラブマン 523万円
・2l直4DOHCディーゼルターボ FF 8速AT クーパーD クラブマン 378万円
・2l直4DOHCディーゼルターボ FF 8速AT クーパーSD クラブマン 424万円
