【初心者向け】ポルシェの車種6選:カイエン、911、ケイマン、ボクスター、マカン、パナメー

ドイツ車
photo by yousang / Shutterstock.com

PORSCHE(ポルシェ)とは…

希代のエンジニアであるフェルディナント・ポルシェが、ダイムラーやシュタイアを経た後に設立した自動車設計事務所がルーツとなっています。

フェルディナント・ポルシェが設計したフォルクスワーゲン・タイプ1(ビートル)をベースとして、長男のフェリー・ポルシェが開発した「空冷水平対向4気筒エンジン」を搭載するRRスポーツカー「ポルシェ・356」を開発しころから、ポルシェの輝かしい歴史はスタートします。ポルシェの車種は、

・CAYENNE(カイエン)
・911
・718 CAYMAN(ケイマン)
・718 BOXSTER(ボクスター)
・MACAN(マカン)
・PANAMETA(パナメーラ)

を覚えると良いと思います。それでは、上記の6つの車種を分かりやすく説明していきたいと思います。

1、CAYENNE(カイエン)

photo by Caddy Man / Shutterstock.com

ポルシェをスポーツカー専門メーカーから脱却させ、販売台数を大きく押し上げる立役者になったラージサイズSUV。2017年8月にフルモデルチェンジが施され、3代目に突入しています。

photo by Yauhen_D / Shutterstock.com

2代目スタートの2010年から3代目モデルでは、ベントレー・ベンテイガ、アウディQ7、フォクルスワーゲン・トゥアレグにも用いられるMLBプラットフォーム(ドイツのフォルクスワーゲングループが開発した、プラットフォームを基幹としたFFとFFベースの4WD車用のエンジニアリングアーキテクチャ)を採用。ボディにはアルミや高張力鋼板が多用されたことで、2代目より約65kg軽くなっています。

photo by Yauhen_D / Shutterstock.com

サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン式、リヤがマルチリンク式で、全車AWDながら前後異サイズの19~21インチタイヤを装着。すべての電子制御デバイスを統合制御する「ポルシェ4Dシャーシーコントロール」や3チャンバーエアサスペンション、4WSなどでポルシェらしい走りを実現。

photo by Yauhen_D / Shutterstock.com

タングステンコーティングを施し、制御力を高めつつ摩耗とダストダストの発生を大幅に低減した鋳鉄製ブレーキディスク「ポルシェサーフェスコーテッド・ブレーキ(PSCB)」を設定しています。パワートレイン・グレードは3種類で、340ps・450Nmの3.0リットルV6ターボを搭載する「カイエン」と、440psと550Nmの2.9リットルV6ツインターボを採用した「カイエンS」、550psと770Nmを叩き出す4.0リットルツインターボエンジンを門つ「カイエンターボ」です。いずれも8速ATとAWDが組み合わされます。

2、911

ポルシェの、そしてスポーツカーの代名詞として知られるRRスーパースポーツ。「カエル」とあだ名されるふくよかなフォルムと丸目2灯式ヘッドライト、水平対向6気筒エンジン、リヤエンジン・リヤドライブの駆動方式、2+2シーターレイアウトを堅持しながら進化を続け、1964年から長きにわたりスーパースポーツのベンチマークであり続けています。

2011年には7代目がデビューをし、2015年のマイナーチェンジでベースエンジンを刷新。カレラは3.5リットル、カレラSは3.8リットルのNAだったものが、いずれも3.0リットルのターボへとダウンサイジングされることで、燃費とトルクが大幅向上しました。

ボディタイプはクーペにタルガ、カプリオレ、駆動方式はRRとAWD、エンジンは370psから700psまでと、バリエーションは極めて豊富です。2018年3月のジュネーブモーターショーでは520psを発生し、9000rpmを許容する4.0リットルNAエンジンを搭載した、NA最強であるGT RSのニューモデルが発表されました。

3、718 CAYMAN(ケイマン)

2+2シーターレイアウトのRRである911に対して、2シーターのミッドシープクーペであるケイマンは、2015年に行われたマイナーチェンジで「718」の名が与えられるとともに、それまですべて水平対向気筒6気筒NAだったエンジンを水平対向4気筒ターボへとダウンサイジング。同世代ポルシェでも最もスポーツカーとしての純度を高めています。また、最も手の届きやすいポルシェとなっています。

グレードおよびエンジンは3種類で、標準仕様の「ケイマン」は2.0リットルと300psと380Nm、「ケイマンS」は2.5リットルで350psと420Nm、2017年に追加された高性能モデル「ケイマンGTS」は同じく2.5リットルで365psと420NM(6速MT車)or 430NM(7速DCT)を発揮します。

4、718 BOXSTER(ボクスター)

カイエンがポルシェかをスポーツカー専門メーカーから脱却させ、成長軌道に乗せた起爆剤だとすれば、1996年に登場した初代ボクスターは経営難に喘いでいたポルシェを倒産の危機から脱却させた救世主と言えます。また、それまで356と911以外は、市場から正当に評価されない傾向にあったポルシェにおいて、ミッドシップレイアウトと水冷水平対向6気筒エンジンを採用し、911と多くの部品を共用したことで、初めてそのジンクスを破ったモデルでもあります。

2004年に登場した2代目からは、翌年発表されたクーペボディのケイマンと兄弟関係になり、2012年デビューの現行3代目も同様だが、2015年のマイナーチェンジでケイマン共々「718」の名を冠するようになりました。

5、MACAN(マカン)

カイエンの弟分として2015年にデビューしたミドルサイズSUVです。丸みを帯びたリヤ下がりのフォルムにオーバル形状のテールランプなど、随時に911と共通のイメージが与えられていますが、シャープなハンドリングやダイレクト感あふれる加速感も911を彷彿とさせています。

各グレードのパワートレインは多くがV6ターボ+7速DCT+AWDで、「マカンS」は340psと460Nm、「マカンGTS」は360psと500Nm、「マカンターボ」は400psと550Nm、「マカンターボパフォーマンス」は440psと600Nmの3.6リットル、日本未導入の「マカンSディーゼル」は258psと580Nmの3.0リットル。標準仕様の「マカン」のに252psと370Nmの2.0リットル直4ターボとなります。

6、PANAMETA(パナメーラ)

ポルシェ初にして、唯一のラージサイズ5ドアサルーン。名だたる高級車ブランドのフラグシップモデルをライバルとするなかで、スポーツカーのように低く筋肉質かつリヤがなだらかに傾斜したハッチバックスタイルは、ほかにはないポルシェならではの個性と言えます。

2016年6月にデビューした2代目は、911と外観の共通性が増して、走行性能と快適性が大きく向上。エンジンはV6またはV8で約50kmのEV走行が可能なPHVモデルや、ロングホイールベース仕様の「エグゼクティブ」も設定します。2017年3月にはさらに、荷室容量を100リットル拡大し、5人乗車を可能にした「スポーツツーリスモ」と、システム合計680ps・850Nmの超高性能PHV「ターボS Eハイブリッド」が追加されました。